Japan 02.02.2023
主要ゴルフ用品 2022年の販売傾向と今後の見通し
GfK Japanは、全国の総合スポーツ店、ゴルフ専門店、ゴルフ場、練習場、百貨店、家電店スポーツ売場の販売実績データを元に、市場規模相当に拡大推計した主要ゴルフ用品※1. の2022年の販売傾向と今後の見通しを公表した。
【概要】
・2022年の主要ゴルフ用品販売は、金額前年比3%増となった。
・店頭販売の金額前年比は4%増、インターネット販売の金額前年比は1%減となった。
・キャディバックや消耗品のゴルフボール、ゴルフグローブのインターネット販売比率は、前年から伸長している。
【2022年の主要ゴルフ用品の販売傾向】
2022年の主要ゴルフ用品販売は、金額前年比3%増となった。前年を上回った主要因はドライバーであり、年初に例年人気ブランドから発売される新製品が好調に推移したことで、ドライバー市場全体の販売好調に寄与した。また、秋頃に発売された新製品の販売も好調な動きを見せ、年間を通して新製品が市場をけん引する結果となった。新製品の販売好調の要因として、各製品の性能面における進化はもとより、2021年に頻発していた商品の供給不足が徐々に解消に向かう動きもあり、販売機会損失が緩和されたことも一因として考えられる。
【店頭・インターネット別の販売傾向】
<店頭>
2022年の店頭の主要ゴルフ用品販売は金額前年比4%増となった。これは2020年にコロナ禍で自粛を余儀なくされた店頭販売が回復基調にある中で、ゴルフクラブの販売が好調だったことが寄与している。また、ここ数年各社の新製品価格が前作を上回る影響を受けて平均単価が上昇しており、2022年にも同様の動きが見られる。その結果、販売金額ベースでの市場規模が拡大するという傾向が続いている。
<インターネット>
インターネット販売は金額前年比1%減となり、僅かながら前年を下回る結果となった。前年を下回った主要因はゴルフクラブのインターネット販売金額が減少していることであるが、ゴルフクラブの中でも新規ゴルファーが増加している影響で販売が伸びている初心者用クラブセットの同金額は増加している。クラブセットは店頭で弾道計測などを経て購入するケースが少なく、尚且つ購入後の持ち運びを考慮すると、インターネットで購入して、配送されたものが手元に届くことの利便性も影響しているものと見られる。尚、ゴルフクラブ以外の品目において、キャディバックや消耗品のゴルフボール、ゴルフグローブのインターネット販売比率が上昇していることを鑑みると、品目によってはインターネット販売が堅調であるという実態がうかがえる。
【今後の見通し】
昨今、各種規制緩和が本格化し旅行支援も始まるなど、余暇を過ごすための選択肢が増えてきているなかで、ゴルフへの関心が薄まることが懸念される。また、製品の価格が上昇することにより販売量が減少することも不安要素として浮上している。そのため2023年のゴルフ用品市場は、2022年と比較して厳しいものとなることが予想される。しかし一方で、2022年のゴルフ場入場者数は、昨年に引き続き増加する見込みであり(本稿記載時点1月末における※2公表データからの推察)、底堅く推移している。これまで盛り上がりを見せたゴルフというレジャーが今後も多くの人に受け入れられ、さらなる発展を遂げることが期待される。
※1. ゴルフクラブ・ゴルフボール・キャディバッグ・ゴルフシューズ・ゴルフグローブの合算値
※2. 特定サービス産業動態統計調査:経済産業省
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