05.02.2016

「2015年、ハイレゾオーディオ機器の販売動向」

販売金額は前年の約1.4倍に拡大

​  ジーエフケー マーケティングサービスジャパン株式会社(東京:中野区)は、家電量販店における2015年のハイレゾオーディオ機器(※1)の販売動向​(※2)を発表した。

概要
   ・2015年のハイレゾオーディオ機器販売は数量で前年の1.5倍、金額で前年の1.4倍と右肩上がりに拡大。
   ・市場成長に最も貢献したハイレゾ対応ステレオヘッドホンは数量前年比2.5倍、金額前年比1.9倍。中でもイヤホン型の伸長が顕著

【ハイレゾオーディオ市場はプラス成長が継続】
 2015年の家電量販店におけるハイレゾオーディオ機器販売は年を通じて好調に推移し、前年から数量ベースで1.5倍、金額ベースで1.4倍に拡大した(図1)。配信サイトや音楽ジャンルの増加などコンテンツ面の拡充も後押しした。ハイレゾオーディオ機器購入者にハイレゾ音源をプレゼントするキャンペーンなど、機器とコンテンツを組み合わせた訴求も活発にみられた。

【ハイレゾオーディオ機器別動向:多くで大幅成長】
 ハイレゾオーディオ機器のカテゴリー別動向をみると、ハイレゾオーディオ売り上げの44%を占める携帯音楽プレーヤーは、数量前年比1.3倍、金額前年比1.2倍となった(図2、3)。旧モデルの販売好調が目立った。
 携帯音楽プレーヤーに次ぐ売り上げ規模を持つステレオヘッドホンは数量前年比2.5倍、金額前年比1.9倍となった。中でもイヤホン型は1万円以下の手ごろな価格帯製品が支持を集め大きく伸長した。形状別の数量構成比をみると、オーバーヘッド型が52%に縮小し、イヤホン型が前年の30%から48%へ拡大した。
 この他、ミニコンポは、PCやUSBメモリーなど他機器との連携の良さが支持を集め、数量前年比4.7倍、金額前年比3.7倍となった。結果、ハイレゾオーディオ売り上げに占めるミニコンポの構成比は前年の1%から4%に拡大した。
 このようにハイレゾオーディオは縮小基調にあるオーディオ市場で存在感を高めている。ハイレゾオーディオの販売構成比をみると、オーディオ機器全体(※3)では数量ベースで3%(前年2%)、金額ベースでは14%(前年10%)に達した。また、携帯音楽プレーヤーでは数量ベースで15%、金額ベースで23%に、ステレオヘッドホンでは数量ベースで2%、金額ベースで12%に上昇した。
 ハイレゾ対応はオーディオ機器以外でも進んでおり、スマートフォンではハイレゾ対応モデルのラインアップが前年の2.4倍に増えた。また、その年間販売台数は携帯音楽プレーヤーを上回っており、ハイレゾの視聴環境は広がっているといえる。

※1. ハイレゾオーディオ機器・・・デジタルデバイス(アンプ、プレーヤー、レシーバー、ミニコンポ、USB DAC)はサンプリング周波数96kHz以上、量子化ビット数24bit以上。携帯電話、パソコン、ICレコーダーは除く。アナログデバイス(スピーカー、ステレオヘッドホン)は高域再生性能40kHz以上
※2. 全国の家電量販約4000店の販売実績を集計した調査に基づく
※3. オーディオ機器全体・・・アンプ、プレーヤー、レシーバー、ミニコンポ、USB DAC、スピーカー、ステレオ・モノラルヘッドホン、マイクロホン、ラジオ、ラジカセ、アナログプレーヤ。携帯電話、パソコン、ICレコーダーは除く
※4. CD/SACD/ネットワーク

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