30.08.2017

「2017年上半期のエンジンオイルの販売動向」 - ハイグレード製品へのシフトにより販売金額は前年比2%増

 GfK ジャパン(東京:中野区)は、全国のカー用品店、ホームセンター、ガソリンスタンド、インターネットにおける2017年上半期(1-6月)の乗用車用エンジンオイルの販売動向*1 を発表した。

【概要】
  ・2017年上半期のエンジンオイル販売量は前年比1%増。1リットルあたりの平均価格は前年同期から11円上昇。
  ・全合成油の普及に伴い、平均価格は上昇が継続する見込み。一方で、交換頻度は低下傾向に。

【2017年上半期の販売動向 】
 2017年上半期におけるエンジンオイルの販売は、リットル換算で前年比1%増、金額ベースで同2%増となった(図1)。販売量の多い3月が販売量前年比7%増と成長をけん引した。エンジンオイル1リットルあたりの平均価格は、全合成油をはじめとした高付加価値製品への移行が徐々に進んでいることを受け、2017年上半期では前年同期から2%の上昇となった。

【ベースオイル別販売動向 】
 ベースオイル別の販売量構成比※2(缶売りに限る)をみると、全合成油が32%、部分合成油が37%、鉱物油が23%を占めた(図2)。全合成油の構成比は、2015年上半期からは2%ポイント拡大しており、主要自動車メーカーが純正オイルを鉱物油から合成油にグレードアップする流れの中で、市販エンジンオイルの販売状況もまた同様の傾向にあるとみられる。
 エンジンの性能が上がるにつれ、要求されるオイルのスペックも上がることから、新車への買い替えが進むことでハイグレード製品の販売比率は今後も高まるだろう。こうした一方で、エンジンオイルの交換頻度は低下傾向がみられる。
 2017年2月に実施したエンジンオイル交換に関する調査※3によると、エンジンオイルの交換頻度は、半年に1回以上が48%、また走行距離では5,000㎞以下の交換が44%を占めた。これらの割合は2015年8月の調査と比べると、それぞれ9%、11%減少した。マニュアルに記載されているエンジンオイルの交換目安が、エコカー等では従来より長くなっていることが影響していると考えられる。エンジンオイルの定期的な交換促進は、業界にとってより難しい課題となりそうだ。


※1  全国のカー用品店、ガソリンスタンド、ホームセンター、インターネット通販の 販売実績を元に、市場規模相当に拡大推計したデータ。
※2  量り売りやバケツ売りを除いた缶売りの販売量構成比。
※3  エンジンオイルの購買行動調査 - 調査時期: 2017年2月、  調査方法: インターネット調査、  調査対象:自動車保有者13,846名

 

 

<以下より図表付資料をダウンロードいただけます> 
その他のプレスリリースはこちらからご覧いただけます。

Download (PDF)