25.10.2016

「2016年1-9月の乗用車用エンジンオイルの販売動向」

リットル換算で前年比3%増

GfKジャパン(東京:中野区)は全国のカー用品量販店、ホームセンター、インターネットにおける乗用車用エンジンオイルの販売動向※1を発表した。

【概要】
  ・2016年1-9月のエンジンオイル販売は販売量ベース(リットル換算)で前年比3%増、金額ベースで同2%増。
  ・付加価値の高い化学合成油と部分合成油の販売量構成比が微増。

【2016年の乗用車用エンジンオイル販売動向】
 2016年1-9月における乗用車用エンジンオイルの販売量は前年比3%増となった(図1)。7月まではすべての月で前年を上回ったが、8、9月はマイナス成長となった。エンジンオイルの最需要期は新年に備えてエンジンオイルを入れ替える12月。2015年では年間販売量の10%を占めており、16年も年末の動向が注目される。
 2015年8月に実施した消費者調査※2では、エンジンオイルの交換頻度は「半年に1回」が43%で最も高く、「1年に1回」が15%で続いた。頻度ではなく走行距離で交換する消費者も19%存在するため一概には言えないものの、交換頻度を如何に高めていくかが、自動車販売が伸び悩むなかでのエンジンオイル市場の大きな課題となっている。

【ベースオイル別販売動向】
 2016年1-9月におけるベースオイル別の販売量構成比を見ると、部分合成油が41%、鉱物油が27%、化学合成油(全合成油)が25%、残りを水素化分解合成油が占めた(図2)。前年と比較すると僅かではあるが部分合成油と化学合成油の構成比が増加し、一方で鉱物油が減少した。
 1リットルあたりの税抜き平均価格は、エンジンの保護性能が高くベースオイルの最高スペックとして位置付けられる化学合成油が1,170円、部分合成油が780円、水素化分解合成油と鉱物油が500円前後であった。構成比の最も高い部分合成油の平均価格が前年同期から3%低下したため、エンジンオイル全体の平均価格もわずかに低下した。結果、2016年1-9月のエンジンオイル全体の販売金額前年比は2%増にとどまった。化学合成油や部分合成油の販売比率、及び平均価格の上昇が供給サイドにおける市場の底上げにつながる。



※1. 全国のカー用品量販店、ホームセンター、インターネットの販売実績を元に市場規模相当に拡大推計したデータ
※2. エンジンオイル購買行動調査: 調査期間: 2015年8月3日~8月16日、ドライバー 11,951名を対象にしたインターネット調査

  

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